柳宗理とGRASランプ



昨年末、日本工業系デザイナーの草分けの柳宗理さん(やなぎ・そうり=本名・むねみち)が亡くなられました。
柳宗理さんの代表作のバタフライスツールは大変有名であり、野毛山公園歩道橋(横浜市)や札幌冬季オリンピック聖火台のデザインも手掛けた事でも知られています。
柳宗理さんは東京美術学校洋画科入学後、バウハウスにいた水谷武彦さんの講義でル・コルビュジェの存在を知り、デザインに関心を持つようになったようです。卒業後、調査の為に来日したコルビュジェの協力者である仏人デザイナーのシャルロット・ペリアンの助手を務めた事でも有名です。
日本のインダストリアルデザインに大きな影響を与えた巨匠の死去は、とても残念な事です。
ところで、柳宗理さんが影響を受けたコルビュジェですが、彼が好んで自身のアトリエで使用していたランプがあります。それはフランス工業系の名作”GRAS” です。
最近ではアンティーク好きの方に知られていて、多数の型が存在する為か、コレクターが多くのモデルを探しているようです。
ERMITAGEでもご紹介させて頂いている GRAS ランプはコルビュジェの生きた時代を感じさせてくれるアンティークランプではないでしょうか。